2007年06月20日
フランス大統領選結果分析
T60がやや煮詰まったので、月末〆切のもうひとつの課題である仏総選挙分析で気分転換する。が、各大統領候補支持率は選挙期間開始以来ほとんど変化しておらず、変化から要因を拾う方法では不発である。それにしてもipsos/sofres両世論調査機関で基本的な政党支持率調査というものが見当たらないのはなぜだろう。大統領選ではセゴ/サルコともに結局左右各派の90%をつなぎとめ、無党派層を55:45でサルコが拾ったことは事実らしいのだが、これだけではそもそも左派の母数が少ないからセゴが負けたのか、左右両派が拮抗していたから無党派で勝負がついたのか分からない。最近ご無沙汰だったOh!Myニュースにも関連の記事があり、一瞬期待をかけたが、この問題に気付いていないのか、それとも知らんぷりをしたのか不明ながら、要するにまったく分析していない。かろうじて言えることは、先の欧州憲法条約批准を巡る国民投票でシラクにしかけられた仏社会党分断作戦の傷は癒えたのかもしれないということであるが、これとて同分断作戦の結果仏社会党が支持率を既に落としていたということであればそうも言い切れない。振り返ってみるとフランス政治関係の文献でも議会の議席数の変化や大統領選での得票率の変化は見たことがあるが、ベーシックな政党支持率というのは見た覚えがないな。どういうことだ。