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2007年07月31日
虚構
某ポッドキャストで「神話学者」の話を聞いていたが、筒井康隆とシンクロした。この「神話学者」さんは時々論理構造が飛ぶが、1点興味深かったのは、社会における現実主義(=科学主義?)の行き過ぎで想像力や虚構の世界がやせ過ぎており、その結果、神話やファンタジーが人気を盛り返しつつあるという指摘であった。現実が虚構を浸食したり、虚構が現実に逆襲したりするのは後期筒井康隆のテーマでもある。また、別の話(確か週刊朝日の編集長だったと思うが)で耳にしたことだったと思うが、報道関係で、あまりに「証拠主義」に固執しすぎると、マイナーな問題としては証拠をねつ造する(珊瑚の落書き事件など)問題が発生したり、あるいはより大きな問題になると証拠主義を全て放棄できるスピリチュアル方面に「逃げ」たりするという問題ともつながる。最近の細木や江原ブーム?は、1面でそれを喜ぶ視聴者にも問題はあるが、作り手の側にも問題はあり、その作り手の問題は単なる視聴率主義の問題にとどまらず、こういった「リアルの息苦しさ」からの横紙破り的逃避でもあるかもしれないのだ。まさに虚構による現実への浸食ははじまっている。ゲームと現実の混同だけでなく。
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